運用効率の改善により総コストを26%削減
“Hadoopから砖に移行したことで,大きなビジネス価値を引き出すことができました。より多くのデータを高速に処理し,信頼性の高いETLパイプラインを構築できたことで,視聴者が求めるエクスペリエンスを提供するモデルをアナリストが容易に構築できるようになりました。」
ネットワーク18社(Network18)とバイアコムCBS社(ViacomCBS)のジョイントベンチャーであるバイアコム18社は,高度にパーソナライズされた視聴者エクスペリエンスの提供を重視しています。この戦略の核となるのは,毎日蓄積される視聴データをもとにした強力な顧客分析を可能にするエンタープライズデータアーキテクチャの導入です。しかし,インド全土におよぶ何百万人もの消費者をサポートするためには膨大な量のデータを処理しなければなりません。例えば,同社が提供するオンデマンドビデオ配信プラットフォームVOOTは,日々45000時間以上に該当するコンテンツを取り込んで処理する必要があるため,1日に700 GBから1 TBのデータを生成することになります。
バイアコム18社のデジタル変革・技術部門アシスタントVPであるパリヤット・デイ(Parijat戴伊)氏は,次のように述べています。“コンテンは私たの業務の中核をなすものです。”視聴履歴や好みに基づくパーソナライズされたコンテンツを視聴者に提案することで,視聴率や顧客ロイヤルティの向上を図っています。」
バイアコム18社は,データレイクの運用にオンプレミスのHadoopのを活用していましたが,90日分のローリングデータを適切に処理することができず,同社が定めるSLAを満たせていませんでした。また,分析のニーズにも応えることができず,顧客エクスペリエンスだけでなく全体のコストにも影響が及んでいました。
この課題に正面から取り組むためには,1日単位のスナップショットに頼るのではなく,よより長期間のデータトレンドの分析が可能なモダンデータウェアハウスの導入が必要でした。また,インフラストラクチャをシンプルにするプラットフォーム,すなわち,自動スケーリングなどの機能によりクラスタのプロビジョニングを容易にしてコンピューティングコストの削減を可能にするプラットフォームが必要でした。
バイアコム18社は,処理能力とデータサイエンスのケイパビリティを強化するために,Salesforce,データ分析,ビッグデータの大手コンサルティング企業であるセレバル社(Celebal技术)と提携しました。セレバル社は,Azure砖を活用した統合データ分析プラットフォームにより,バイアコム18社のデータウェアハウス機能のモダナイズと大規模なデータ処理の高速化を実現しました。
三角洲湖上のデータキャッシング機能により,特に重要であったクエリの高速化が実現したほか,自動スケーリング機能を備えたクラスタ管理や,ストレージとコンピューティングの分離によってインフラ管理がシンプルになり,運用コストの最適化が実現しました。“三角洲湖でデータパイプラインの管理がシンプルになりました。運用コストも低減し,ダウンストリームの分析とデータサイエンスによる気づきの発見がスピードアップしています。”(パリヤット・デイ氏)
さらに,砖の笔记本機能がバイアコム18社に想定外の好効果をもたらしました。データ部門が共通のワークスペースを活用し,モデルトレーニング,アドホック分析,ダッシュボードやレポートの作成など,PowerBIでさまざまな工程を共同で行うようになったことで,生産性が向上しています。
砖は,セレバル社と協力してバイアコム18社の部門間のコラボレーションと生産性を向上させ,革新的な顧客ソリューションの提供と気づきの取得を可能にしました。データ部門は,砖を活用してシームレスにデータをナビゲートできるようになり,顧客サービスの向上へとつながっています。
“砖の導入により,膨大なデータのきめ細かい分析が可能になり,顧客の行動やエンゲージメントに関する知見をアナリストやデータサイエンティストに提供できるようになっています。”(パリヤット・デイ氏)
性能向上に加えてクエリ時間が短縮されたことで,データ量が日々増加しているにもかかわらず,総所有コストは低減しました。“Azure砖によってプロセスが大幅に合理化され,生産性が26%向上しました。(パリヤット·デ△△氏)
デイ氏は,Hadoopから砖への移行で,大きなビジネス価値を得られたと述べています。バイアコム18社は,障害発生時のコスト削減,大規模な処理速度の向上を実現し,アドホック分析の簡素化によってデータ探索を容易にし,魅力的な顧客エクスペリエンスを提供するイノベーションを実現しました。